どこまで許されるの? 建築の「限界」を調査
ユニークな建築物は数あるけれど、個人の住宅で奇抜な設計のものは、なかなかお目にかかりません。やはり建築基準法で細かいルールが設定されているからなんでしょうか?
そこで住宅を建てる際の最低限の決まりごとを探ってみました。
■「容積率」でのべ床面積を制限
まずは、敷地と建物の関係から。日本では建築物の規模を制限するために、「容積率」という基準が設けられている。これは、敷地全体の面積と床の延べ面積の割合をいう。例えば、容積率が最も低い50%の地区では、100㎡の土地があっても延べ床面積50㎡までの住宅しか建築できません。2階建てにすると1階あたり25㎡の広さ、5階建てにすると1階あたり10㎡の広さが限界となります。
ちなみに一般的な土地の容積率の最大値は1300%。東京の有楽町や丸の内など、超高層ビルが立ち並ぶエリアが指定されています。特例として1300%以上の容積率のビルも建設されることがありますが、どこまでも高いビルを制限なく建てることができるわけではないようです。
■天井の高さは制限がない
お次は、住宅の高さの限界。鉄筋コンクリートなら先ほど登場した容積率の限界までOK。木造建築物の場合は、1時間火に耐える性能があれば4階建てまで建築できるようです。また天井には高さの制限が設けられていないので、例えば一つの階層が高さ100mあっても、4階建てまでであれば、あくまで高さの見地からすれば法律の範囲内。もちろん、耐震強度や日照、通風確保のための制限などで引っかかることにはなるのですが……。
■建物の高さを制限するエリアもある
また 、10mから12mの高さ制限がある低層住居専用地域や、15mの高さ制限がある京都の歴史地区のように、数値的にルールが設けられている地区もあります。ここでは木造だけでなく鉄筋コンクリート製の建築物も高さを制限されることに。
■階段の高さは23cmまでに制限
さらに階段やブロック塀にも高さ制限があります。一般的な住宅の階段だと一段の高さが23㎝を超えるとアウト。小学校だと16㎝を越えてはいけないなど、施設によって細かな決まりがあるようです。また、ブロック塀の場合は、厚さが15㎝なら高さ2.2mまで、それ以下の厚さなら高さ2mが限度だそう。
■地下は40mまでOK
けっこう制約が多かった地上部に続き、地下室についても探ってみたところ……なんと、地下何mまで住宅を建築してよいか、原則的なルールはありませんでした。しかし、2001年に施行された「大深度地下法」が適用される首都圏、近畿、中部では、建物の支持基盤の最も深い部分から10m、もしくは地表から40mまでしか土地の所有権自体が認められていません。つまり、三大首都圏は40m以上深い場所に地下室を建築することができないのです。
さらに地下室の規模も地上部と同じく容積率の制限が適用されます。容積率の低い地域で地下に建物を広げると、そのぶん地上の床面積を減らさなくてはなりません。床面積の限界まで階層を増やし、地上1階、地下5階建てといったユニークな住宅を建てることも可能ですが、建設費用の高さや維持管理の大変さもあり、あまり現実的ではないようです。 [SUUMO]























